2025.10.13
緑内障の一因として網膜神経節細胞(RGC)の変性があります。
RGCは網膜を覆い視神経に向かって視覚信号を伝えるニューロンで、一度機能を失ったRGCは修復することができません。そのため、幹細胞から作成したRGCの移植療法は有用な方法ですが、移植後のドナー細胞の生存率は非常に低く1%未満です。

下記論文で掲載された研究では、網膜の発生過程で重要な役割を果たすBDNFとGDNFに着目し、RGC移植時にPODS-BDNF/GDNFも共に水晶体へ移植しました。
その結果、PODSは下記機能によりRGC生存率向上に寄与しました。
・成長因子の持続的な放出により、ボーラス注射による急激な濃度変化防止
・局所的な微小環境支援により、移植細胞が脆弱な段階で直接効果
PODSは成長因子の継続的な供給で網膜微小環境を管理することにより、網膜発達初期の条件に近い条件を作り出します。さらに、ドナー細胞の生存率を高め、宿主細胞を保護するという二重の作用により、PODSは多用途の治療プラットフォームとして位置づけられます。
このアプリケーションにご興味をお持ちの方は、下記リンクをご参照ください。
(英文:PODS Technology for Glaucoma: Vision Restoration Breakthrough)
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