SynVivoマイクロ流路チップ
SynVivo,Inc.は、米国アラバマ州ハンツヴィルを拠点に、
バイオマイクロ流路チップを開発・製造している企業です。
SynVivoマイクロ流路チップはThe Scientist誌による
Top 10 Innovations 2013にも選出されました。
SynVivo®とは、マイクロ流路チップを用いたアッセイプラットフォームです。これにより、実際の微小血管の形態を模倣することが可能になります。
微小血管のスキャンデータを基に、スライドグラス上のPDMS樹脂マイクロ流路チップにて、これらのレプリカを作製します。
SynVivo®では、このマイクロ流路のネットワークを用いることで、in vivoにおける細胞-細胞あるいは細胞-薬剤の相互作用、細胞のローリング・接着・遊走モデルなどを、In vitroで模倣することができます。
SynVivo®の形態的にリアルな環境では、生理的な流れが存在し、シェアストレス(剪断力)が働く条件下にて細胞を培養します。また、更に進んだ研究段階では、がんや組織の細胞を、このネットワーク内部・周囲にて、共培養することもできます。
この共培養ネットワークを用いて、血管内壁と細胞間隙の境界面や、その両側における細胞と薬物の挙動を研究することが可能になりました。
血液脳関門やその他の血管内皮細胞と組織細胞の境界などにおけるタイトジャンクションやギャップジャンクションの形成や輸送を模倣する場合もチャンネルや組織チャンバーの、サイズ、バリアのデザインに関して、オプション選択を各種御用意しております。
カスタムデザインチップ
SynALIモデルは肺微小血管内皮細胞で構成される血管系と肺上皮細胞を共培養することで、気管支の気-液界面を模倣した、新しい肺モデルです。
細胞の形態、気道構造、細胞間相互作用、及び気道の機能(粘液輸送、繊毛運動、治療による改善など)を正常時と病態時の両方でリアルタイムに視覚化および定量化できます。
SynBBBモデルは、血液脳関門(BBB)のタイトジャンクションを介した内皮細胞と組織細胞間の分子のやり取りをin vitroで模倣しています。
脳組織細胞と内皮細胞の相互作用は、分子生物学解析や電気生理学解析を用い、容易に視覚化されます。
SynToxモデルは、in vivoと似た多細胞組織構造の一部を再現する3D組織モデルです。
独自の並列組織構造のため、血管内皮及び組織細胞全体での低分子輸送、薬物拡散をリアルタイムで調査します。細胞への毒物反応を解析したり、時間依存毒性を予測したりできます。
SynTumorモデルは、生理学的にリアルな腫瘍内微小環境において、細胞間相互作用及び薬物反応のリアルタイムな視覚化及び定量評価を可能にします。
このシステムは、微小血管系における循環、血管壁を越える輸送、腫瘍への薬物動態などの解析を可能にします。
ナノポリマーA及びBを、どちらも直接腫瘍細胞にトランスフェクトすると、均一なGFP発現を伴うことを示した。
それに対し、SynVivoの血管内流路に注入すると、ナノポリマーAのみ腫瘍のGFP発現を示した。これはin vivoで観察された結果と一致した。
SynRAMモデルは内皮細胞と共培養された組織腫瘍細胞の細胞組織形態によって、生理学的にリアルなモデルを作製します。
SynRAMはローリング、接着パターン、遊走過程において、in vivoと優れた相関を示します。